死なない薬 14日目

稽古場日誌14日目




おはようございます。

熊谷です



連日の雨が落ち着いたと思ったら、

こないだの晴れていた日はなんと!

31℃だったんですって!!


まだ6月やで?!

えらいこっちゃ!


さすがに虫が活発になってきているので、

稽古場は、昔なつかしき、シンプルイズベストの蚊取り線香を焚きつつ!

絶賛換気もしつつ!

稽古もしっかり行っていきますよー!!



あ、余談ですが、

蚊取り線香導入し始めてから、熊谷の台本からは良きかほりがしております()

前回で、今回のお芝居の全てのシーンを立ち稽古でき、

さあ!

ここから本格的な、

稽古の第2段階の「立ち稽古」に入っていきますね



本日も何人かは稽古お休みなのですが、

全部のシーンをなんとなくでも稽古したということは、

お休みの人のポジションも、なんとなくでも決まっていたりするということ。



とゆーわけで!

本日はお芝居の一番最初からっっ!



ということは??



そうです!


老人たちの、老人たちによる、老人たちのための!()

レクリエーションタイムー!


その気になる内容は??


5拍子ステップのダンスー



いやぁ、、、

ほんまにちょっと厳しくない?

このレクリエーションのダンス()



仕事が早いマツキさんは、

「どのくらいの時間、ダンスするのかわからないから、」と、

このために、メインテーマ曲のロングバージョンを作ってくださいました!



その時間、なんと!

約5分!!



い、いや、

のっけから5分間も5拍子ステップは踏みません()


老人たち死んじゃう()



あくまで融通が利きやすいように、ということなのですが、

おかげで、少し長めのダンスシーンからお芝居を始めることができました。



おかげで、こんな感じなのかな?という、

まだぼんやりした雰囲気だったシーンが、イメージが固まった気がします。


そしてそのまま、お芝居の本編へ。


と言っても、老人たちの、運動後のおやつタイムなのですが()




しかしながら!


先日まで、本格的な立ち稽古に入るための準備を念入りに行なったのもあってか、

あきらかにセリフを覚えてきている人たちがちらほら


初めて立ち稽古に入ったときよりも、

会話のテンポが上がってきているのがよくわかります。



まだまだ暫定でしか決まっていないところも多く、

確認事項もたくさんありますので、

みんな台本はまだ持ったままなのですが、

ほとんど見てはいません!


見ていたとしても、

お芝居はしっかりと、保険で軽く確認しながら、ぐらい。



本格的に、稽古の第2段階「立ち稽古」が始まっている証拠ですね




とっ散らかりやすい、わちゃわちゃしている楽しげなこの一番最初のシーンが、

メリハリのついた、テンポ感の良いシーンになっていっています。



「読み合わせ」での会話のテンポ感をイメージしつつ、

誰が、このシーンでのメインの会話をしているのかを整理する。


そうすることで、メリハリのあるシーンに仕上がっていっているわけですね




なんだかんだで、一番最初のシーンから稽古することが多いので、

結果的にこのシーンでの例え話が多くなってしまっていますが、

ちゃんと他のシーンもしっかり稽古しておりますよ()

前回の稽古で全てのシーンを立ち稽古することができました。


そのため、

まだまだお芝居づくりを作っていっている段階ではあっても、

シーン毎に稽古していても、途中で止めることはほぼありません。



それぞれのシーンが、テンポが良いとか、ちゃんと整理されているかはまだまだ作り上げていく余地あり!なのですが、

お芝居的な流れはスムーズにできている証拠。



ちなみにですが、

二枚目の稽古写真は、お芝居もだいぶ終盤。


台本上では、約4分の3まで終わったところぐらいです。


最初のシーンから稽古していって、

もうそれぐらいまで、稽古しているんです()




ちなみにですが、

本日の稽古は、前回までの稽古の、言わば復習のような稽古内容。



全てのシーンが、本格的な立ち稽古に入るための準備が整ったため、

その確認をしながら、ですね。


お休みの方もいらっしゃるので全部のシーンができるわけではないのですが、

復習は大事です。



大人数のシーンが多く、

お休みの方もいたりであんまりできてないシーンがあったり、

ダンスのシーンが入ってきたりと、

前回までかなりバラバラで稽古してきたので、頭の中を整理したりする目的もありますが()




ですので、

本日の稽古では、「これをメインで稽古した!」というのがないのですが、

一つだけ、今回のお芝居では、演出的に大事にしたい、という事例がありました。




「日常的に行われていることは、新鮮にお芝居しないように。

けど、そうではなく、普段はないような、ちょっとした出来事(変化)は、逆に新鮮さ全開のお芝居にしてほしい。」




お芝居の中頃のシーンのことでした。


毎日毎日、同じ時間に行っているレクリエーションタイムは日常的なことで、

新たな感動のようなものはないので、

お客さんに初めて提示する情報の部分であっても、

新鮮なお芝居にはしないでほしい。



しかし、

そんな毎日変化のない日常を過ごしているところに突然起こった出来事は、

日常ではなく非日常!


ちょっとしたその変化を、全力で楽しんでいるような、そんなシーンにしたい!

という演出からのオーダーが出ました!



何回か前の稽古場日誌で申し上げたのと、

ちょっと真逆のことですよね。


正直、お芝居の全体的なテーマとしては、

それほど重要度が高いシーンではないのですが、

いえいえ!

そこは全体的なバランスを見ましょう!



一番最初のシーンでは、新鮮さのない「日常的」なお芝居に、

ですが、この中頃のシーンでは、ちょっとした変化にも食いついてしまうような「非日常」なお芝居で!


例えとして、「バカバカしいぐらいの、ちょっとしたお祭り騒ぎのようなシーンにしたい。」とのこと。



お芝居を全体的に見たときに、

こういったことで、何気ないメリハリをつけようということですね


正直、お客さんから見たら、

「え?そこ??」というようなシーンへのオーダーです()



ですが!

これが、第一主義、もとい、演出の沢渡さんが、

お芝居を作るうえで大事にしている部分!


「お芝居の密度を上げる作業」ですね




さて!

この、お祭り騒ぎのようにしたいシーン、

一度稽古してからこのオーダーを受けました。



というわけで、もう一回、

少し前から稽古してみましょう!!




お、おおぅ

さすがは、第一主義のベテラン勢!


先程までみんながみんな、メインで話している人の話を、

真剣に冷静に、静かに聞いていたシーンだったのが、

話を聞きつつも、それぞれ思い思いに動いたり、隣の人としゃべったり、

大きい声で文句を言ったり!


一気にお祭り感が出ました!()



正直初めてそういう風にやってみたお芝居だったのですが、

こころなしか、そのシーンの中だけでもメリハリがついたような?()



たった一回のオーダーを受けただけで、

ここまでシーンの雰囲気をガラッと変えられるとは!


お祭り感のお芝居を追加しても、とっ散らかったシーンにならず、

騒ぐとこは騒ぎ、静かにするところは静かにする。


シーンにメリハリがついたように見えるのは、このためですね。



皆様、さすがです





さて!

本日の稽古は、前回までの立ち稽古の復習をメインに、

できる限り多くのシーンを稽古して終了!




「お芝居の密度を上げる」作業の話を、ちょこちょこしておりますが、

今回、コロナ禍ということもあって、

出演するお芝居自体も2年ぶり、

この稽古場日誌を書いているのも2年ぶりなのですが、

演出って、本当にお客さんからはほとんどわからない細かいところで仕事していますよね。


今回のお芝居の日誌を書いてて本当にそう思います()


役者や、音楽、音響、照明、舞台美術と違って、

お客さんに、わかりやすく表出しているパートが見えているわけではないですからね。


そういう意味では、演出のお仕事を説明するのも難しいですし、

私もはっきりとは理解できていないのですが()



目立ったその時々の稽古のテーマがなくても、

演出はお仕事してるってことですね()




さて!

次からはどんな感じに稽古していくのでしょうか?()



ではではまた次回




熊谷