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友達稽古9日目

稽古場日誌9日目




おはようございます!

熊谷です



いやもう蒸し暑いですね!


雨が多いとどうしても電車移動が多くなるのですが、

電車がこれまた蒸し暑い!!


ちょっと気分が悪くなるくらい(´×ω×`)

屋内での熱中症も、どうぞ気をつけてくださいね(^_^;)



ムシムシはしていますが、

稽古場では扇風機をかけて、感染症対策で風通しも良くして()

今年の梅雨も乗り越えていきますよ〜




惜しくも全員揃わなかった本日ですが、

それでもほとんどのキャストは揃っていますm(_ _)m


これならできるところはたくさんある!


とゆーわけで、

本日も元気に読み合わせ!



……と、思いきや


あ、あら……


これは間違い探しも楽しめないぐらいわかりやすいですね()



寿葬屋さんことぶっきーさんがみんなの前に立って、なにやら指示を出しております。


よくよく見ると、

演出の沢渡さんがギターを弾いているではありませんか!



安部公房さんの「友達」をご覧になったことがある、

もしくは戯曲を読んだことがある方はご存知のことと思います。


なんとこの戯曲、劇中歌が存在するのです



安部公房さんの戯曲集を買って、

今回の台本を一生懸命データに書き起こしていったのですが、

この戯曲集には、ちゃんと楽譜まで載っているんです。


我らが音楽家、マツキクニヒコさん曰く、

「途中で拍子変わったり、小説線が足りない()」と、

ツッコミどころ満載の譜面らしいですが()



この劇中歌、やはりテーマ曲というだけあって、

劇中にもところどころ象徴的に出てきます。


ですので、

劇中歌を歌うのであればこの譜面をもとに歌うのがセオリーではあるのですが、、、



演出の沢渡さんは、この歌を使うかどうかとても悩んでおります。


会話劇において、歌を使うのは少し賭けのようなところがある、と考えているご様子。


というのも、

歌を劇中で歌うことによって、

お芝居の中身の印象よりも、歌の印象だけが残ってしまう懸念があるから。



第伍回公演の「ブキミの谷」でも劇中歌はありました。

岩橋貞典さんの戯曲には歌詞だけが載っていましたので、こちらは沢渡さんが曲を作り、

マツキさんに歌唱指導をしていただきました。


このときはこの歌を印象的に使おうという演出プランでしたので、

台本に書かれている通りに、シーンの変わり目などに劇中歌を使っておりました。



ですが、

今回の台本はいわゆる「不条理劇」の代表。


岩橋さんの本も、起承転結がないという意味では不条理劇のジャンルなのですが、

いや、不条理さ加減は岩橋さんの比じゃないんですからね今回の台本。


岩橋さんの本は、比較的物語の流れはわかりやすく、

キャラクターそれぞれの心情もわかりやすい。



……ですが。

今回の「友達」は、それすらわかりづらい。

いえ、全くわからないと言っても過言ではないのです(^_^;)




こんな理由により劇中歌を使うか悩んでいるのです。


ですが、劇中では、セリフとして、

この歌の歌詞が使われていまして、、、



これはどうしたものか?


そこで思いついたのが、

音楽に合わせて、歌詞を朗読するというもの。



さてここで頼もしい助っ人になってくださるのが、

みんな大好きイジられキャラのぶっきーさん!!


ぶっきーさんは、

演劇一体型のパンク系バンド、ストロベリーソングオーケストラさんに所属されています。


ご自身では楽器は演奏されず、

パフォーマンス陣の一人としてストロベリーさんでは活躍されているぶっきーさん。


音楽に合わせたパフォーマンスは第一主義の公演でも、

何回も披露してくださいました(*^^*)




というわけで、

音楽に関しては第一主義の座組の中では人一倍身近なぶっきーさんに、

歌詞の朗読のタイミングを指揮していただきながら、

沢渡さんはギターで軽く音楽を奏でながら、

という稽古風景になったのですm(_ _)m




あ!

こちらは間違い探し番外編。


「オレは関係ないし()」という顔をしながらカメラにアピールしてくる上田さんに、

皆様お気付きでしたでしょうか??()




いつもと違う稽古写真が撮れた本日ですが、

本日の稽古のメインは、やはり読み合わせ。



お芝居の最初から一回目の区切りまで、

そして、お芝居の中盤らへんをしっかりと。



……さて、本日の稽古でも熊谷は反省すべき大きな事柄が。


受け芝居が上っ面だけ、セリフだけになっていたようなのです。。。



「いろんな感情がないまぜになっているはずなのにそれが見えない」

「セリフを言う度に変なクセが出てき始めている。今のうちに直せ。」と。



自分では、

今まで言われてきた「感情的になりすぎてて声のトーンが一定になりすぎている」だとか、

「ちゃんと相手の話を聞いて」などを、気をつけていたつもりだったのですが、

何が原因でこんなことになっているのかが、

どれだけ言葉を尽くされても答えを自分で探り当てることができず……



休憩時間中に諸先輩方に軽く相談しましたら、

「巻き込まれている立場の人間なのに、自分から巻き込まれに来ているよ。」と、言われました。



……あー、なるほど。


他にも、役者目線での「こう見えている」「極論こうしたほうが〜」というお話もいただいたのですが、

個人的に一番わかりやすかったのは上記の村尾オサムさんのお言葉でしたm(_ _)m



もう何回も行われている読み合わせの稽古。


少し前の稽古では、集中力を欠いていて、

かつ、セリフが頭に入ってきている状態になりつつある「慣れ」でお芝居をしてしまっていました。


しかし今回は、上記の状態とはまた別で、

セリフというよりは、「お芝居の流れそのもの」が入ってきている結果、

「次はこうなる」「今度はこういう反応」と、

「慣れ」というよりは、「お芝居の段取りを追っている」だけのお芝居をしてしまっていたようなのです。



「集中力がなかったわけではないのに何故だろう?」となっていた熊谷は、

「段取りをこなしていく」ということにどうやら注力してしまっていたそうなのです。



聞き馴染みのある言葉で言い換えるなら、

「新鮮な反応のお芝居ができていなかった」ということなのでしょう。



……えー、熊谷、本番のお芝居をするにあたって課題がもう一つできましたね()


集中力を欠かない、に加えて、

段取りを追わない、という課題が!



「そんなの当たり前じゃん()」と思われるかもしれませんが、

段取りや計画を練って、それ通りに進めていくのが得意な人間にとっては、

これは要注意事項。


ボーっとしてても作業はできてしまう、ということですので()



生ものの見世物である舞台公演の、

魅力であり注意すべき点であり()




いつぞや、沢渡さんの本職である舞台監督のなんちゃって手伝いとして、

とある公演についていたことがあるのですが、

その公演の3回目ぐらいのときに、「会話のテンポが悪いわけではないのに何故かお芝居が空回りされているな。」と、舞台袖で感じたことがあります。


決してそのときの役者さんが下手な方だったわけではないですし、

そのときの原因は今でもわからないのですが、

もしかしたら、熊谷が今日気づけた理由が原因の一つだったのかもしれませんね。


下っ端が先輩のお芝居を分析しているというおこがましい状態ではありますが()

普段とても安定された素敵なお芝居をされる先輩ですので、

開演中ずっと舞台袖にいる人間だからこそ気づけた細かな点です。


断っておきますが、

私はこの役者さんは大好きで、

目標にすべき先輩の一人ですので誤解なきようm(_ _)m




そして、これとはまた別のシーンにおいては、

セリフを言うときの変な癖や、表面上だけのお芝居にはなっていなかったのが、

あんまり稽古できていないシーン。


休憩明けでの読み合わせでしたので、

個人的に段取りだけを追わないように、と気をつけていた、というのもあるでしょうが、

稽古している回数が少ない分、まだ熊谷の頭には、ソラで段取りを終えるほど入っていたシーンではなかったようです(^_^;)



わかりやすいな熊谷!Σ(゚Д゚)


諸先輩方のアドバイスにより、なんとか原因と注意すべき点がわかっただけ良しとしておきましょう()




本日も課題を見つけた稽古。


主役、受け芝居。

個人的に苦手なこと盛りだくさんの今回のお芝居ですが、

本番までにはちゃんとできるように肝に銘じておきます……


ではまた次回m(_ _)m




熊谷