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友達稽古14日目

古場日誌14日目




おはようございます!

熊谷です(*^^*)




本日も立ち稽古!


なのですがその前に〜?



おかえりなさいませ!

ことぶきさーーん!!ヾ(><)ノ゙*




先日まで別の公演に出演されていたことぶきさん。

なんと、56月、そして7月は第一主義と、

毎月どこかに出演されていることぶきさん


そんなことぶきさんは、

この6月出演の舞台を終えた次の日、

お休みされることなく本日の第一主義の稽古に參加。


さすがは先輩!

「體力が回復したら〜」と事前にご連絡はいただいていたのですが、

稽古は稽古!と言わんばかりに來られましたm(_ _)m


さすがは売れっ子役者さん!

見習わなければなりませんね(*^^*)




さて!

ことぶきさんも帰ってこられたので、

これはできるシーンがたっくさんあるぞー!!


だって、ことぶきさんがメインで喋っているシーン多いんですもん()



お休みの方の部分は、

ちょうどそのシーンに出ていない方に代役をお願いしつつ、

前回の続きのシーンから稽古です

今回の演出は少し特殊。


その特殊なルールを設けたために、

まずはそのルール確認、

そしてお芝居全体の画作りをまずしなければなりません。


演出から役者への情報を渡す作業ですm(_ _)m



いつものお芝居の作り方なら、

一番最初の立ち稽古は、

舞台美術の説明、それに伴って、

舞台上への出入り確認、交通整理をお芝居の最初から最後まで一気に行ってしまいます。



ですが、

今回の演出の特性上、熊谷のポジションを基本的に舞台のど真ん中に、

という制限を加えたために、

いつもとは違う立ち位置の整理をしなければいけません。


これは、台本上から役者だけで整理できる立ち位置ではなく、

演出が、前から見て決めていかなければいけない立ち位置整理。


普段なら稽古一回分だけで終わる作業も、

今回の演出だと、何回も分けて決めていかなければならないのです()




今回の特殊な演出に一番戸惑われていらっしゃるのが、

第一主義初参戦のキリコさん。


普通の舞台での立ち位置の取り方ならまだしも、

今回の立ち位置整理はかなり特殊。



舞台前に行ってから、相手に対して攻めの姿勢を取ったほうがいいのか、

それとも、じわじわと相手のほうに真っ直ぐに攻めの姿勢を取ったほうがいいのか。


舞台のど真ん中の熊谷をはさんで、

真反対にいる相手への近づき方、攻め方に悩まれていらっしゃいますm(_ _)m




そして、このシーンでのキリコさんが攻めている相手というのは、

第一主義のレギュラー陣、村尾オサムさん。


究極の演劇的見せ方、演出をされる遊劇体さんに所属されている村尾さんは、

今回の演出の見せ方、意図について、

他の方々よりもいち早く理解されているように見受けられます。



そんな村尾さんですら、

今回の特殊な演出において、

自身の見せ方、立ち位置の取り方については悩んでいらっしゃる様子。




熊谷は常に真ん中にいるのですが()

そうすることによって、

役者も演出も、普段よりも立ち位置の整理に時間がかかっているのです(^_^;)




キリコさんと村尾さんのシーンの立ち位置整理を軽く行って、

そのまま次のシーンに進みましょうm(_ _)m


試行錯誤はもう少し先の稽古で。

とりあえず今は、今回の演出の見せ方をざっくりとでも決めるほうが最優先です。




さて、このあとのシーンは、

今回、演出の沢渡さんがかなり悩まれているシーン。


なぜなら、最後のシーンに繋がっていく山場のシーンだから!



この山場のシーン、

一つの大きなアクションがあるのですが、

このアクションを最初は舞台上の真ん中で、と指定しておりました。


ですが、

このアクションを真ん中で一度やってみて、

少し悩んでから別の指示を。


「真ん中ではなく、やっぱり一番前のポジションに変更して。」



このアクション、

お察しの通り、熊谷に関わるアクションなのですが、

今回の演出で無難に選択するなら、

やはりそのまま、舞台の真ん中だったでしょう。


ですが!

ここは思い切って、このアクションは舞台の一番前で!



何故なら、

このままラストのシーンになるから!



……少し語弊がありましたね。

厳密には、この山場のシーンを悩んでいたのではなく、

そのあとのラストのシーンの見せ方を悩んでいたのです。


それもそのはず。

だって、かなり勇気のいる演出になるから!



ラストのシーンは、

熊谷のポジションが一番前に据えられ、

そしてこれまでの演出ルールに則って、ずっと前を向いてお芝居をしている。



なんということでしょう!

ただでさえ勇気のいる特殊な演出をしているにも関わらず、

ここで更に勇気を振り絞って、

ラストのシーンの画作りに踏み切ったではありませんか!



役者視点ですと、

「そうするんですね、わかりました。」と、

演出がこうしたい、というものに対して比較的二つ返事はしやすいのですが、

演出目線ですと、王道の演出ではないことをするのはかなり勇気のいること。


だって、

全ての決定権を持っているがゆえに、

全ての責任を担っているのは演出だから!



お客さん目線だとわかりづらいパートではありますが、

お芝居の見せ方の表現するのは役者や、音響さん照明さんであっても、

その見せ方の大半を決めるのは演出家なんですm(_ _)m



「良いお芝居だったときに褒められるのは役者だけど、

面白くないお芝居だったときに批判されるのは演出()」と、

演出の沢渡さんがよく半分笑い話、残り半分は皮肉と戒めのように言われています。


演出とは、どういうお仕事をしているのかわかりづらいゆえに、

実際、隠れた大きな責任が伴うのでしょう。


そりゃあ勇気も振り絞りますって!()




ですがこのラストのシーン、

第一主義レギュラー陣の古田里美さんからは嬉しいお言葉が。


「香月ちゃんの場所、真ん中よりも前のほうが良いね!」と!



熊谷は舞台上にいる身なので、動画ででも見ない限りちゃんとはわからないのですが、

客席側から見ていた古田さんにとってはポジティブな感想を抱かれたよう。



座組の一員と言えど、

ひいき目無しに、こんな素直な感想を言ってもらえると、

勇気を振り絞った甲斐があります


まだまだこれから作り込んでいく過程の序盤ではありますが、

その土台を時間をかけて決めていきました。




このあとは、久しぶりに()

お芝居冒頭から約4分の1ほど、

この特殊なルールの確認を兼ねてさらっと流して本日の稽古は終了!




……あら?

気がつけばもう今月末なんですね?!


かなり手強い台本ですので、

これまでの公演のとき以上に濃い稽古をしている気がする今公演の稽古。


時間が経つのがとても早い気がしますm(_ _)m



第一主義的新たな挑戦!

安部公房さんの代表作「友達」、

そして熊谷の初主役!


まだどの回もお席に余裕はございますが、

「まだ予定は決まってないけど、見に行くよ!」と、

前向きなお言葉をたくさんいただいております


ちょっぴりダークで、そして皮肉めいた、ざ・演劇的作品!

7月末は、第一主義流の不条理劇をぜひご覧くださいませ(*^^*)


ご予約はこちらから!

(こりっち)




早くしないと、

いつのまにやら完売回も出ちゃうかも!?()


大変なお芝居ですし、いろいろと乗り越えなきゃいけないものはたくさんございますが、

役者をやっている側としては楽しい作品です!


見に来て損はさせませんよっっ




ではまた次回!




熊谷