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いかけしごむ2日目

稽古場日誌2日目




おはようございます!

熊谷です

台本お渡し会という名目での顔合わせを経て、

本日より本格的に稽古開始!



本当に二人だけなんだなぁ、

と感じる稽古写真ですね()



贅沢なキャスティング、というより贅沢な公演だな、

と改めて思う次第でございますm(_ _)m




ま!

何はともあれ!


早速読んでまいりましょう!


面白いお芝居にしていくための第一段階、読み合わせのスタートです(*^^*)




……あ〜、、、


二人芝居ですので、もちろん台本上もほぼ二人の会話だけなのですが、、、


一人で黙読したりしているときとはやっぱり違いますね。


当たり前のことなのですが、

なんていうか、自分ひとりの妄想の世界だけでは得られない「イメージ」がすんごくわかりやすく存在してくれているというか……




ぶっちゃけますと、

別役実さんの本って、わからないんです。


「こういうの現実にあるよね〜。」とか、

「わかる!こういう気持ちになるよね!!」とか。


……一切無いんです。



こういう「共感性」のようなものが。


今回の公演に向けて、

別役さんの本4050本ほどを、短期間で流し読みしただけですので、

もしかしたらファンの方々には怒られるかもしれませんが、

現状、熊谷としては、そういう作風の方なのだと思っておりますm(_ _)m



ただ、

だから逆に、「面白い!」と、

お芝居の世界では、知る人ぞ知る人として長年戯曲家として愛されてきているのかもしれません。



ですので、、、


わかりません!

別役さんの本は!!()←




不条理劇って、

まぁざっくり言ってしまいますと、

わかりやすい物語の展開があって、起承転結がはっきりしているお話だとか、

王道のシチュエーションだとか、

見る人の大半がとっても感動する結末だとか。


そんなものが無い、というのを、

ざっくりと「不条理劇」という大きなジャンルにしているそうです。



こんなこと言ってて、

前回の公演では、安部公房さんの「友達」を、面白い!と感じて、

そのお芝居に携わっていた身ではありますが、

熊谷、不条理劇のなんたるかは、全く理解しておりません()




王道の物語に対してだと、いわゆる「邪道」が当てはまるのでしょうか?


まぁでも、熊谷はクソ真面目な性格の割に、

「まぁええっか。」精神も強いので、

「お芝居として面白ければ良いんじゃない??」とも思っております()




作り手側がこんなことを言ってしまうのは、

もしかしたらイケないことかもしれませんが、

今回、不条理劇の父と言われている別役実さんの本でお芝居を作っていくにあたって、

熊谷はお客様にこう申し上げます。


というより、こう思っています。


「わけわからなかったけど、面白ければええねん!」と!()




これは、お芝居を作っていくうえで、

やるべきことを放棄しているわけではなく、

「理解できなくても面白い、という作品と向き合っている。」という考えによるものですm(_ _)m



……だからですかねぇ、、、


役作りが大変()




だって、セリフ上でのアクションリアクションができていれば、

本の会話自体が面白いので面白くは聞こえます。


ですが、それだけだと、

この本の本筋が伝わらないと言いますか、

いや、あまりにも中身が無さすぎると言いますか、、、



「表現するべき、やるべき仕事はわかっているけど、

その理由や内容は理解できずにやってるだけ。」


なんだかそんな感じ。




しっかりと作られている本ではあるのですが、

初めて本を読んだときに出てくる感想は、

「え?この本は一体何が書きたかったの?」

「テーマってなんだったの??」

というタイプの本ではないでしょうか?


別役実さんの本って。




だからこそ作りがいがあるし、

かといって、セリフを言うだけではきっとダメだろうし。


しかしながら、

本に出てくる登場人物たちの詳細な設定やら生い立ちやらのヒントが全く書かれていないので、

そこは自分なりに役作りしていくしかないんですが、

台本上から読み取れることから逸脱するようなお芝居をしては本末転倒だし。




まぁ、そんな、

「全然わからないや。」というのを楽しみながら作っていくべきお芝居だと思うんですm(_ _)m


ですので、

見に来てくださる方へは、「気構えずに、どうぞお気軽に見に来てください!()」と、

声を大にして言えます()



幸い、最終的に選んだこの「いかけしごむ」は、

どろどろしていたり、おどろおどろしかったり、すんごく怖いな、と感じる雰囲気のものではなく、

別役さんの本の中でも、比較的ポップな感じの本です()


まぁまぁ物騒なことは言ってるんですが、

ちょっと軽いというか、深刻ではないというか。



別役さんの本は、

どれもわからない本ばっかりではあるんですけども()

「わからなくてもいいや()」と、思ってもらえやすい作品ですm(_ _)m




そんな作品、というか、

「わからなくても当たり前()」という作風の作家さんの本の一つですので、

まだ熊谷ごときの想像力では、

この本に、実際に生声で会話している風景がしっかりとはイメージしきれていなかったんですね。



それがどうでしょう。


大先輩である村尾さんだからこそ、

というのもあるでしょうが、

セリフしか書かれていない登場人物が、そこで実際に何かをしているんだな、

というのが想像しやすくなりました!




ネタバレしますと、

熊谷の役は、村尾さんの役を振り回す役。


ですので、

自身の役に対して、こういうアクションをするべきだな、

周りに流されない役だな、わがままな役でもいけるのかな?

なんていろんなイメージをしていたわけなんですが、、、




……いや、さすが村尾さん。


リアクションのお芝居がめちゃくちゃ上手い……



大先輩に向かって、さすがだの上手だの言うのはおこがましいかもしれませんが、

村尾さんのリアクションのお芝居がしっかりしているおかげで、

「もっとこうするべきなのでは?」

「もしかして私のこの役がこういうことを言っている理由ってこれなのでは?」

と、読み合わせをしている段階で気付かされることがめちゃくちゃ多くて。



それだけ、まだまだ本の読解力が足りない、ということでもあるのですが、

いやはや、文字だけだった台本が実際の声になるのって大事()

と、感じた初めての読み合わせでしたm(_ _)m




私なりには、

私が主体のお芝居で、相手を振り回す役なんだから、

アクションをしっかりと強めに、

かつ、喋り方としては淡々としてるべきかな?なんて、そんな状態の役作りで臨んだのですが、

「もっと強めのアクションでも良かったかもな。」

「ちょっとあまりにも淡々としすぎてメリハリが少ないかしら??」という感想です。




どういう表現が良いのかは、これから稽古で作っていきますので、

まだまだ手探り状態ですが、

他に感じたのは、

「私の役の芯がブレてはいけないな。」というもの。


これは役作りを始めた段階から思っていたのですが、

実際の読み合わせを終えて、より感じました。


「私の芝居がしっかりしていないと、

相手役がどんだけリアクションの芝居がしっかりしていても、

相手役の芝居を空回りさせかねないな。」と。



お芝居は、アクションとリアクションでできている、

とは、シンプルかつわかりやすいですね。


まさしくそんなことを改めて感じた、

初めての読み合わせでしたm(_ _)m




ちなみにですが、

ミニマム公演ということで、

これまでとは違って短めの作品を選んでおります!


本日の稽古で、途中で止めずに、

最初から最後まで読み合わせをいたしまして、

50分!



読み合わせだけですので、

お芝居として作り上げていくと、もう少し伸びるとは思いますが、

上演時間としてはほぼ1間!


それぐらいを目安にしててくださいませ(*^^*)




しかも!

短めで、かつ少人数な本ですので、

最後まで止めずに読み合わせを、

今日だけで2回もいたしました!!



わお!Σ( ˙ ˙ )


これまでとは条件がたくさん違いますので当たり前の現象ではありますが、

本日2回も、本丸々読み合わせして、

ほぼ変わらず50分!



初回にしては良い感じではないでしょうか??



どうぞご参考までにm(_ _)m




さ!

初めての読み合わせを終えまして、

個人的に「こうかな?」「ああかな?」と思えるものがたくさんありました。


次回の稽古では、そこを修正したり変更したりして臨みましょう



ではまた(*^^*)




熊谷