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いかけしごむ5日目

稽古場日誌5日目




おはようございます。

熊谷です

さ!

本日も読み合わせ!


ですが……


あれあれ??


ちょっとこれまでと稽古場写真が違いますね??



この写真は、本日2回目の読み合わせのときの写真なのですが、、、



今日の読み合わせは、

1回目は、前回同様、「ニュアンスを飛ばして」の読み合わせ。



2回目は、ニュアンスは飛ばしつつ、「相手にかけるべきセリフはかける」という条件をつけて、

読み合わせをいたしましたm(_ _)m



ずっと前だけを向いてセリフの掛け合い、

村尾さんは普通にお芝居をしながらの読み合わせで、

熊谷はニュアンスを飛ばして棒読み気味の読み合わせをしていました。



棒読み気味を意識をしているためか、

ニュアンスを飛ばしているときは、

自分のセリフの悪いクセがあんまり出ておりませんでした。


その状態を見て、

おそらく次の段階に移ったのでしょう。



これまでとほぼ同じ条件で、

しかし、相手にセリフをかけるかどうかだけの制限が外された状態での読み合わせ。


そのため、

役者同士向かい合っての読み合わせとなったのですが……



……いや〜、、、


これまでの公演での反省部分がたくさん思い出されてびっくり(;・∀・)



熊谷の過去の反省点の細かいことは割愛しますが、


心を動かしつつ、ニュアンスは飛ばす

相手にかけるセリフとそうでないセリフの差が理解できる


とまぁ、

この2回目の読み合わせのおかげで、

ちょっとずつセリフに対する「ニュアンスとは」という整理が少なからずできまして。


そしてその結果、

いつもまとめて一気にやっている作業が分解されたために、

「何をするべきか」が、わかりやすくなったのでしょうm(_ _)m



この「相手にかけるべきセリフと、そうでないセリフ」の分解は、

おそらく、セリフを投げかける「距離感」が変わることと同義だと思いました。



皆さんにちゃんとお伝えできているかどうか不安なのですが、

目の前の相手と、遠くにいる相手と、自分に向けている独り言では、

全て、セリフのかけるべき「距離感」が変わってきます。


「距離感」だけだと少しわかりづらいでしょうか?


「距離」に加えて、セリフをかけるべき「方向」も変わってくる。



この「距離」と「方向」だけ、表現してもいいよ、

というのが、2回目の読み合わせでしたm(_ _)m




「あれ?ニュアンスを飛ばすって、その距離も方向も表現してはいけないのでは……?」


……はい、そうです。


全てのニュアンスを飛ばして、という条件ならそうです。


ですが、

2回目の読み合わせに関しては、

「距離」と「方向」のニュアンスだけは表現してもOK、という条件。



いやぁ、、、


条件一個だけ解放されたら、

わかりやすく他のニュアンスも入れたくなってしまいますね()


この表現のコントロールをするべきなのですが、

2回目の読み合わせの途中で気付いた、

完全ニュアンス飛ばしの目的。


会話劇ですので、なおのことでしょう。



ですが、

今回気付けたことは、今後活かしていくべき事項だということ。



お互いに「この小難しい台本のセリフを体に入れていくため」という目的もありますが、

それでも付き合ってくださっている村尾さん、ありがとうございますm(_ _)m




本日2回目の読み合わせは、これまでと違って、

役者同士、お互いに向き合っての読み合わせ。


引き続き、熊谷の基礎練的目的もありますが、

この向かい合わせでの読み合わせでは、

演出の沢渡さんも、相手役の村尾さんも、「やっぱり。」と改めて思うことがあったようです。



「この男と女、おんなじ空間にいないよね?」

「すぐ隣に女がいて、真正面で会話しているの、役的にすごく気持ちが悪い。」と。



これまで、真正面を向いて読み合わせしていたときにはふわっとしか感じていなかった違和感が、

こうして、体の方向を変えて、はっきりと読み合う状態になったことで、

お二人とも、初めて台本を読んだときから感じていた違和感を、

再確認する読み合わせになったみたいですm(_ _)m



客席側から見ている演出も、演じている側の役者も、

おんなじことを感じたご様子。


しかしながら、当の熊谷はというと、、、

……あれ?私はそんなふうには感じなかったぞ??」

と。



確かに熊谷も、

初めて台本を読んだときの感想の一つに、

「この登場人物の男女二人は、世界がずれてそうだなぁ。」とは思っていたのですが、、、




それは仕方がありません。


だって、熊谷の役どころは、

その違和感を覚える役じゃないからですm(_ _)m



むしろ、熊谷の役自身が違和感の正体なのかもしれない。


いや、でも、この本は、

熊谷の役が中心で動いている作品だ。



と、いろいろと矛盾しているような、

いや、これがもしかしたら正解なのかもしれない、

と、様々な憶測が飛び交います。



そんな新たな発見がありつつ、確信も得ることができた、

向かい合っての読み合わせ。



悩んでいた演出プランも、「これでいこう。」というきっかけにもなったようですm(_ _)m




様々な解釈も憶測もできる、別役実さんの本。


さすが不条理劇の父!



まだ作り始めている初期段階ですが、

その手強さにまだまだ苦戦していきましょうm(_ _)m




熊谷は、

今回の稽古で気付けたことを、

ちゃんと復習して、次に生かせるように!()



ではまた(*^^*)




熊谷