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いかけしごむ23日目

稽古場日誌23日目




おはようございます!

熊谷です




さあ!

今日はいっちゃうぜ!


通・し・稽・古!!




何度も申し上げています通り、

今回の公演はミニマム公演。


少人数のお芝居で、

小ぶりで、舞台と客席との近さを感じる劇場で、

かつ、短めの作品を、


というコンセプトのミニマム公演。



今回のお芝居は、

何を隠そう、上演時間は約1時間!!


よっぽど熊谷がセリフで大事故を起こさない限り(!?)

ほぼこの時間が変わることはありませんm(_ _)m



ですので、

読み合わせの稽古のときから数えると、

最初から最後まで止めずに、というのは何度もしているのですが、

いざ、本番さながらの通し稽古で、となると、

ちょっと個人的には心持ちが違いますm(_ _)m



でも、

普段が2時間近くするお芝居ばかりしていましたので、

その半分で終わると思うとびっくり()


稽古をして、セリフを覚えて、作品づくりに集中して、

という工程は変わらないので、

上演時間が短いからといって、

あんまり作業量に変わりはないのですが()




まぁでも!

ぶっちゃけ毎回の稽古が通し稽古みたいな今回の作品!


途中で区切りづらい作品だから、

というのもありますが、それはそれ。

頑張ってしっかりと最後まで集中力をもっていきますよー!!




……はい。


なんとか本日の通し稽古を終えました。


相変わらず、まだセリフで怪しいところはありつつも、

大きな事故もなく最後まで終えられました。



そして今は、

稽古が始まってから一時間ちょっと。


普段の稽古のぷち休憩ぐらいの時間です。



このあとの今日の稽古をどうするかを悩んでいたのですが、

いや、

もう本番も近いので、

本日はもう一回通し稽古をやることにいたしましょう!



ちょっといつもより長めに休憩を挟んでから、

それではもう一度……




……熊谷、、、


頭パニック!!!!(_;)(_;)(_;)




あれ?あれあれあれ???


なんで?

最初の通し稽古ではできていたじゃん!

という箇所にがっつりつまずき、

似たようなセリフがどれがどれなのかわからなくなり、

先ほど終わったシーンがループし、

挙げ句、相手役の村尾さんから「このセリフ!」と言われてしまう始末。



通し稽古どころではなく、さすがに止められました。


もう大事故どころではありませんω;`)



本番じゃなくって稽古で良かった、、、

と、思えなくもないのですが、

いや、それはそれでなぜこうなった!?




もう諦めて、とゆーか割り切って、

台本を確認いたします。


私が先ほど間違えて言ったセリフはどれだ?

村尾さんに言われたセリフはどれだ?

どことどこを勘違いして、シーンがループしたんだ??



とりあえずパニックを落ち着かせて、

どう間違えたのかの原因を追求して、

どう対処するべきなのかを理解しておかなければいけません。



自分がどう間違えたのかを把握することができました。

どこをどう勘違いしていたのかを確認することができました。


パニックは落ち着いたものの、

体全体がヒートアップしてしまっている状態はなかなか冷めません。



それでも、その続きからとりあえず稽古を再開していくのですが、、、




今日の熊谷はですね、

なんだか全体的にそわそわしていたんですよ。


いや、そわそわというより、

ザワザワ?



最初の通し稽古が始まったときから、

頭の中に、たくさんのセリフや、お芝居上のこのあとの流れや、

動きをどうしなければいけないのか、

このシーンではこういうふうにするべきだよな、

とか。


今回のお芝居における、

やらなければいけない全てのことが全部全部、

熊谷の頭の中を全て埋め尽くしておりました。


それも、いっぺんに全部出てきていて。


大洪水です(T_T)



大洪水でなければ、

使うだけ使って片付けていないおもちゃを、

部屋全体に散らかしたいだけ散らかしている状態。




な、なんだこれは……


確かに覚えづらいセリフ群だし、

演出的な動きもちゃんと整理していないとごちゃ混ぜにはなりやすいけれども、、、



頭が真っ白になってパニックになったことはありますが、

頭の中がぐっちゃぐちゃになって、というパニックは経験したことがありません。



頭の中がぐちゃぐちゃのままではありつつも、

その続きから稽古を再開してなんとか終えることはできました。


でも、なぜこんなことになってしまっているのかが理解できません。




稽古が全部終わってから、

演出の沢渡さんにも、相手役の村尾さんにもおんなじことを言われました。


「時間をあんまり空けずに二回目の通し稽古をしたから、

頭が切り替えきれなかったんだと思うよ。」



……え?

たったそれだけ!??



別役実さんの本の面白さには、

噛み合わない会話、それによる言葉遊び、

そして似たような内容のセリフの応酬が続く会話、

というものがあると思っているのですが、

おそらくその魔力に翻弄されてしまったのだろう、

と、お二人は言われます。



確かに、なぜ別役さんの本のセリフが覚えづらいかと言われると、

似たような単語で、似たような中身が、

そこかしこで出てくるから。


台本を区切りづらいゆえんではありますが、

いや、それにしてもこんなにパニックを起こすほどか??




……あぁ、なるほど。


数時間ぐらい時間を置いてもう一度最初から順に行っているならまだしも、

今回は15分ほどしか時間を置いていません。


それゆえに、

この二回目の通し稽古で初めて出てきたセリフと、

最初の通し稽古で言ったセリフと、

どうもごっちゃ混ぜになったもよう。



頭をしっかりと切り替えられているのならまだしも、

切り替えきれていない状態で、

かつ、ついさっき行ったことを全くおんなじように、

順番にお芝居をしようとしている。



その証拠と言わんばかりに、

「一回目の通し稽古の冒頭はちゃんと明るかったのに、

二回目は、一回目のラストに引きづられて暗かったもん。」と、

村尾さんから。



あ、あら〜、、、


冒頭のお芝居ガイドツアーは、本編とは違う雰囲気とテンポ感で明るく、

と再三言われていますが、

二回目のガイドツアーは、一回目と比べてそんなに差があったんですね。


自覚がないのがこれまた大変(;・∀・)




起承転結があって、

わかりやすい心の動きがあるお芝居ならまだしも、

今回のお芝居はそういう類のお芝居ではございません。



熊谷の頭の中に、いろんなものが溢れて大洪水が起こっていたのは、

やるべきことがなにかはわかっているけれども、

整理はしきれていない状態。


私が、私自身の頭の中に振り回されてコントロールできていなかったみたいです(^_^;)




まさかこんなことになるとは、、、


思い出しながらセリフを発している段階を乗り越えたからこその現象でしょうが、

アクションリアクションが大事なお芝居ができている状態ではありません。




そんな状態の熊谷を見て、

村尾さんがアドバイスをくれました。


「自分が何を言わなければいけないのか、ではなく、

相手に何を言わさなければいけないのか、を整理してみたら?」と。



……なるほど。


何回か前の稽古でも改めて気付かされましたね。


「自分のやるべきお芝居は、その直後の相手役のセリフやリアクションに示されている」と。



この覚えづらいセリフにばっかり気を取られていましたが、

そっか、そういう整理方法もあるのか。


自分のお芝居ばかりに集中するのではなく、

相手役のお芝居にも気を配る。



シンプルで、でも一番大事な事ですねきっと。




今回のこの大事故の大洪水が、

稽古で本当に良かったかもしれません。


今日教えてもらった視点で、

改めて、今回のお芝居の整理をしなおしてきますm(_ _)m




ではではまた!




熊谷